第20章 冨岡義勇
「息が荒くなってきたな、気持ちいいのか?」
耳元に冨岡さんの低い心地の良い声が飛び込んでくる。
それでさえもゾクゾクと背筋を震わせて、気分を高揚させてくる。
「良いのかどうか言ってもらわないと、こちらも困るのだが…」
私はいま、施術中だということをハッとして思い出した。
「は、はい…あの、なんかムズムズしてる感じで…」
「そうか」
冨岡さんは短く返事をすると、胸の先端へかけてしぼるように揉み、両方の乳首を親指と人差し指で摘んできた。
「んあっ!」
ビリッと快感が胸から頭に突きあがってきて、お風呂場に嬌声が響く。
「沙織は敏感なんだな」
「え、あの…な、名前…んんっ」
「今は恋人同士だろう」
ー変な所で律儀なんだ…