第10章 我妻善逸 ②
「はぁ…はぁ…」
ー疲れた…
快感の余波が足先にまで及んでいて、もう身体は1ミリも動かせない。
ふわふわと夢心地のまま、私はぼんやりとお腹の上の熱い白濁を指にとり、ペロリと舐めた。
「ん…」
何とも言えない微妙な味に私は一瞬顔をしかめた。
視線を感じてちらりと善逸くんを見ると、目を大きくしている。
「え、え、え??いま、舐めたのぉ?!」
私の肩をがっしりと掴み、ものすごい目力を渡しに向けた。
そんなに?と思った私はこくりと頷くと、善逸くんは力強く私を抱きしめた。
「ほんとに可愛すぎなんだけど…なに?可愛さで俺を殺したいの?え??」
早口で慌てている善逸くんを見ていると思わず笑みがこぼれた。
初めはヤバいやつだと思ってたけど、こんな可愛いとこもあるんだ…
「殺さないよ、善逸くん」
私、好きなのかも
ーーーfinーーー