貴方に出会うそのために〜イケメン戦国 徳川家康・上杉謙信〜
第7章 二人の距離
「それでは、ひとつ、良い案を思い付きました。家康様が烈様に、弓の稽古をつけるというのはどうでしょう?」
「は?」
「え?」
三成くんの唐突な提案に、同時に声を上げる私と家康さん。
「そうだ。烈、弓もやれるって言ってたな」
「え?あ、はい。でも少し囓った程度だし、ずっと射ってないから……。」
秀吉さんに言い訳しながらチラッと家康さんに目をやれば、素知らぬ顔して黙々とご飯を食べている。
明らかに聞こえないふりしている。そんな家康さんを見て、秀吉さんが嗜めるように口を開いた。