貴方に出会うそのために〜イケメン戦国 徳川家康・上杉謙信〜
第13章 独りよがり
「夜分、失礼いたします!」
「「……!」」
勢いよく襖を開き、三成くんが駆け込んできてひざまずいた。
「大変なことになりました、家康様が…–––っ。賊の手にかかり、捕えられました」
(え!?)
部屋の空気が凍りつき、心臓が嫌な音を立てた。
「どういうことだ」
「たった今、家康様の従者がひとり城へと逃げ戻り、報告を…」
「直接そやつと話す。行くぞ、光秀」
「はっ」
「私も行きます……!」
部屋を出て行く三人を、とっさに追いかける。
(いったい家康さん達に何が起きたの……!?)