貴方に出会うそのために〜イケメン戦国 徳川家康・上杉謙信〜
第13章 独りよがり
「何か急ぎの用事でもあったか?」
「い……いえ……」
「家康からお前の世話を頼まれてな。迎えに来た。」
「あの……その、今川の人たちを倒しに行ったんですか?」
「あいつらの隠れ家も見当がついたからな。まずは偵察と言ったところか。」
「偵察……ですか……」
(偵察って言っても敵に近づくんだから、危険な任務には変わりないよね。)
光秀さんは簡単そうに答えるけれど、私の心に一抹の不安がよぎる。
ぎゅっと手の中の耳飾りを握り締める。