貴方に出会うそのために〜イケメン戦国 徳川家康・上杉謙信〜
第12章 私の知らない時間
「やめろ政宗。家康を煽るな。…しかし、今川の奴らどういう形でこの城に忍びこんだんだ?」
「城に出入りしていた見かけない商人が居てな。しばらく泳がせていたんだが……話しを聞くのに、一晩中根気強くお付き合いしたまでだ。なあ、家康?」
「……そうですね」
(光秀さんと家康さんが、ふたりで尋問したってことだよね。平気な顔してるけど、いったい、どんな尋問したんだろう……)
胸が騒いでそっと家康さんに目を向けると、視線がかち合った。
「…………」
(立ち入って欲しくないってことかな)