貴方に出会うそのために〜イケメン戦国 徳川家康・上杉謙信〜
第11章 恋情
(もしかして……さっきのこと……気にして?)
驚きがさめないまま、もう一度まじまじと耳飾りを見つめる。
七宝焼きの玉に黄色い小花の紋様があしらわれていてとても可愛い。
胸がいっぱいになって、耳飾りをそっと手のひらに包み込む。
「ありがとうございます、大事にします……。すごく嬉しいです」
「……大げさ」
「大げさじゃないです…!」
「っ……。ムキになることないでしょ…」
肩をすくめてはいるけど、家康さんの表情は心なしか柔らかい。