貴方に出会うそのために〜イケメン戦国 徳川家康・上杉謙信〜
第11章 恋情
「…う……ん……」
重たい瞼を開けると部屋の中が薄暗い。かなりの時間自分が寝てしまったことに気がついた。
瞼が重く感じるのは、泣きながら寝たからだろう。
(きっとひどい顔してる)
そう思いながら、手のひらで瞼を押さえる。
思い切り泣いたおかげか心はスッキリしていた。
目まぐるしく変わる環境に、自分でも気づかないうちにホームシックになっていたんだと、今更気づく。
(家康さんは、怪我を心配してくれただけなのに……悪いことしちゃったな)