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貴方に出会うそのために〜イケメン戦国 徳川家康・上杉謙信〜

第9章 御殿預かり



脇腹に冷やりとした感触を感じると、痛いところを触れられる。それが家康さんの手だと思うと緊張で体が硬ばった。
目をつぶって貰えないのなら、せめて自分の視界から家康さんを追い出そうと、自分の目を固くつぶる。
そうすれば、この恥ずかしさも少しは柔らぐんじゃないかと思ったからだ。


「……で、なんであんたが目つぶってるの?」

「……だ、だから、恥ずかしいんです……っ……!」

「……ふっ………。」

「??」

閉じた瞼の向こうからから質問されたことに答えると、吹き出すような声が聞こえた気がした。確かめようと薄っすら目を開ければ、そこには手当てをする真剣な眼差しをした姿が見えた。
私の視線を感じたのかその瞳がこちらを向きかけて、目が合いそうになった私は慌てて目を閉じた。





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