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貴方に出会うそのために〜イケメン戦国 徳川家康・上杉謙信〜

第8章 不穏な動き




幼いときから、自分の国を守るため他国に人質に出され、織田家にいた時期もある。信長とは、その時からの付き合いだった。
織田を出た後は、成人するまで今川の人質として暮らしていた。その暮らしは針のむしろでモノ同然に扱われ日々。ただただ耐えるしかなかった。
あの頃を思い出せば、ドロドロとした憎しみの感情が沸き起こる。

烈は武田の姫だ。

光秀の言うとおり、それだけで利用価値はある。
武田との交渉にも利用でき、織田と武田の同盟を覆すことにも使える。
それを考えれば、狙われるのも当然だ。
烈が拐われるようなことがあれば、自分と同じ思いをするかもしれない。
そう思うと、家康は複雑な心境に襲われた。




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