貴方に出会うそのために〜イケメン戦国 徳川家康・上杉謙信〜
第7章 二人の距離
「ここで待ってて。」
「…はい。」
言われたとおり部屋で待っていると、小箱を手に家康さんが戻ってきた。
私の前に膝をつくと、小箱の中の薬を指に取り私の頬につける
「赤くなってるだけに見えるけど、擦れてる。放っておくとこういう傷は、跡に残るから」
翠色の瞳
長いまつ毛
ふわふわの髪
綺麗な顔。
目の前にある端正なその顔に見惚れてしまう
「………いちいち見るのやめてくれる。」
気づけば冷たい瞳が、私を呆れたように見返していた。
「う…すみません……」
再び顔を赤くすると、私は恥ずかしさのあまり俯いた。