貴方に出会うそのために〜イケメン戦国 徳川家康・上杉謙信〜
第7章 二人の距離
背後に回った家康さんの身体が、私の背中と微かに触れ合い、その距離に私の心臓が大きく高鳴った。
ヒュッ!
バチッ!!!
「痛っ…!!!」
触れた身体に大いに動揺した私は矢を離してしまい、弓の弦が自分の顔を叩いた
「ちょっ……何やってんの?!」
「あはは。力、入っちゃって……」
弦が当たったところを押さえながら、動揺したのを悟られないよう笑って誤魔化す。
「見せて」
顔を押さえる私の手を取ると、家康さんの手が弦が当たったところをそっと撫でる
「赤くなってる」