第3章 忘れようと思っても
しばらく奥を優しくグリグリされて……よく分からなかった感覚が、徐々に身体の芯から震える程気持ちよくなってきた。
「ぁ……すご、い……あぁ、あ……あぁっ」
「ああ……中、ヒクヒク吸い付いてきますね……気持ちいいって、悦んでる……」
「あぁっ!あぁ……っん、きもち、きもちいい、の……すごい……あ、あぁ」
「……僕もです……すごくいい……」
長い息を吐いた彼が、大きく動き出す。
ギリギリまで引き抜かれ、一気に最奥を抉るように貫かれると、体の奥がキュウっとなる。
いつの間にかまた涙が溢れて……横へ流れていく。
「あぁっ!あっ……ああっ!……っあ、あぁっ!」
「……、さん……っ」
「あ、あぁっ……あ、あぁっ、あっああぁ……」
彼の動きはいくらか規則的に奥を突くようになってきて……どんどん速くなっていく抽挿に背中は仰け反り、腰は勝手に浮いてくる。
ゆらゆら動く腰を両手で掴まれて、奥を目掛けて続けて強く腰を打ち付けられる。目の前がチカチカして……何も考えられなくなって……必死で彼の腕を掴んだ。
「っあ、あぁっ!も、……あぁっいきそ……っ、あぁ、あぁっ!だ、め……ぇ……」
「いいですよ……っ、イッて……」
「んっ、も……ダメ……あぁっあっ……ああぁ、ああっ、あ……あぁっ!」
何かが弾け飛んで、フッと堕ちていく。
お腹の奥がなんだかジンジンしてる……と思ったら、不意に奥をぐりっと抉られて、気が狂ったような声を上げてしまった。
「あ……ぁ……っはぁ……ん……っ」
「もう少し、付き合ってください……っ」
「ひぁっ!え……あ!あぁっ!」
おそらくまだ達していない彼が、また抽挿を始め出した。
いよいよ私、どうかしてしまった。
もう充分すぎる程身体は満足してる筈なのに、まだ足りないのか、彼が欲しくて身体の奥が疼いて仕方ない。
「あっあぁ……あぁ……きもちい……あっあぁ……もっ、と、して……あぁっ!あぁ……っ」
「っ、ああ……堪りませんね……」
彼の腰に脚を絡めて、腰を合わせて……欲のままに彼を求めた。
彼が一度達した後も、まだしばらく行為は続き、最終的には私に体力の限界が訪れて、そのまま泥のように眠りについて、ようやく終わりとなった。