第13章 決断のその先
脇腹もお腹も、脚先にまでキスをされたものの、零くんは一向に肝心な所には触れてすらこない。
身体中の神経だけがどんどん過敏になっていく。
柔らかく、深く、キスをしながら……ようやくブラが外されて。
「この下着……色っぽくて好きだな。まあ、今はもう必要ないけど」
「んっ……」
「まだ触ってないのにこんなにして……」
胸の先は明らかに隆起して硬くなり始めてる。でも零くんはソコには触れず、周りの柔らかいところばかりを指の腹で撫でてくる。
私もう……先端に吐息が掛かるだけで感じてしまってるんじゃないか。
「零くん……はやく……」
「ん?何?」
ああもう。愉しそうに笑みを浮かべながら乳房の膨らみを啄んでくる零くんが心底憎たらしい。
「だから……ちゃんと、してほしい……」
「ココか?赤くてぷっくりしてて、やらしくなってる」
じっとソコに視線が送られる。乳首の周りをそろりと撫でられて、フっと息が掛けられる。けれど、中心には触れてもらえない。
こんなの……気がおかしくなる……
「零くん、おねがい……触って……」
とびきり甘く強請って、彼を見つめると……しっかりと目が合って、妖しく零くんの口角が上がる。
その顔を見てるだけで……脳ミソまでゾクゾクしてきた。
彼の目が再び下を向き、唇が薄く開いて。すっかり膨れたソコが、唇に優しく挟まれた。
軽く吸われながら、何度も口付けられる……それだけなのに痺れるみたいな快感が体内を駆け抜けて……指先まで震えてくる。
「っあぁ……あ、あぁ……っ」
「そんなにいい?」
「んっ……いい……ぁっ、あぁ……あ」
これ……まただ。お腹の奥が疼いて堪らない。あと少し強く刺激されたら、多分達してしまう。
縛られたままの手首が少し痛む。おまけに上手く身動きも取れなくて身体が変に跳ねる。
零くんの舌が先端を捉えて動き出して、反対も指で擦られて……もうダメだ。
「あぁっ……や、だ……いっちゃ、う……っああ、あぁっ!」
どうしてこんな……あっさり絶頂の波を越えてしまい。これで二度目ではあるけど、まだ自分の身に起こってることが信じられない。
「……早すぎ。でもちゃんとココでイけるようになったみたいだな……」
乳首の先をそっと押される。それだけでまた身体が跳ねそうになった。