【進撃の巨人】人類最強と死にたがり少女【リヴァイ】
第8章 距離
「クソガキ……生意気な口聞いてんじゃねぇよ」
「んっ………」
少し強引な口づけ、思考はショート寸前だがまたガキだと言われるのは癪なので必死に食らいつく。
「ん………ふっ、、!?」
口内にザラリとした違和感。
兵長の舌だと気がつくまで時間がかかった。歯茎、舌、頬の裏、深く深く、侵されてゆく。
「へっ……兵……んぁっ……」
息が苦しく、酸素が回らない。その上生理的な現象か目元が熱を帯びるのを感じた。
な、涙が……
「……少し物足りねぇが、初めてならこんなもんか」
やっと離してくれたと思ったら、兵長は余裕そうだ。
……こっちはいっぱいいっぱいだというのに。
「これがハードな方のキスな。……こんくらいでへばってんじゃねぇよ」
腰が抜けてしまい、ドアの前に座り込む。優しく差し出してくれる手を掴みなんとか立ち上がるも、私には刺激が強すぎたようで、
「……べ、別にへばってないです……余裕です……」
顔の熱が冷めない、涙も引かない、余裕じゃないことくらいバレバレなのはわかってる。
「鏡って知ってるか?便利だぞ。一度使ってみるといい」
「へ、兵長こそ……自分の悪人面と目つきの悪さ、一回見たほうがいいですよ……」
シアル班長、どうやら私が新たに知った恋というものは、まだまだ奥が深いようです。