【進撃の巨人】人類最強と死にたがり少女【リヴァイ】
第6章 心臓を蝕む
「もしかするとこれもエルヴィンの掌の上だったりしてね」
「怖えこというな、当たってそうだろうが」
シアルの代わりの依存先、それを俺にすることでアリスを安定させる。それには恋愛感情を利用するのが手っ取り早い。実際アリスはしらねぇだろうが俺はあの牢獄の中で出会う以前からアリスのことは知っていた。
今考えてみれば、わりと目で追っていたのかもしれない。感づかれていたのだろうか。
人が死なない保証なんてない。
もしかすると、その時からあいつの将来性を見抜き、シアルの代わりを考えていたのだろうか。……恐ろしい奴だ。
「まあ、たとえ奴の掌の上だとしても、自分の気持ちに嘘はねぇつもりだ」
「それでこそリヴァイだ。……ちゃんと愛してあげてね」
当たり前だ、自分の気持ちに決心をつけた以上、曲げるつもりはない。
「……まあ、まだ返事も聞いてねぇがな」
「あの感じじゃあ大丈夫でしょー!……ほんっと、アリスに悲しい涙流させたら、許さないよ」
「……俺の最大の恋敵はお前だったりするのか?」
「そうそう、アリスを取り合う当て馬役」
了承した日には覚悟しておけよ、アリス。
俺がお前の幸せの、笑顔の理由になってやる。
お前の心臓を、蝕んでやる。