【進撃の巨人】人類最強と死にたがり少女【リヴァイ】
第25章 此岸
「……兵長、……これ、いただいてもいいですかね……」
「……まあ、こいつら全員身寄りもねぇからな。遺品も行く先がねぇ。……別にかまわねぇだろ」
小さな箱を抱きしめ、兵長に抱え上げられ部屋を出る。
「………?」
ひらり、と一枚、舞い落ちた紙。
「兵長、それ……なんて書いてあるんです?」
そこには、見覚えのない文字。
「あ?……これは………」
____海に行きたい
「……う、み……?」
うみ……何故だろう、聞き覚えがある……けど、……
「うみ……って、なんですか?」
「俺も詳しくはしらねぇ。……そういうことはアルミン辺りが詳しいんじゃねぇか?」
うみ……海、か……。
『君は海のような……綺麗な青い目をしてるね……』
誰が言ったか、覚えてないけど、
『"お母さん"とお揃いだ』
とても綺麗な言葉だったような気がする。