【進撃の巨人】人類最強と死にたがり少女【リヴァイ】
第24章 片翼
「泣いちゃ……駄目なのに、っ……兵長みたいに、強くなるって………、シャルたちの死が、無駄じゃなかたったって……証明できるまで……巨人を、駆逐するまで、っ………!泣かないって………!!うぅっ………!!」
仲間を失う悲しみは、何度経験してもなれるものじゃない。それをこんな小さな背中で、耐えきれるはずもない。
「……泣けばいい、今日は泣け。悼んでやれ、あいつらの死を。……明日には、エレンを奪還して、あいつらも帰ってくる。明日からまた、戦えばいい」
エレンを奪還し、次に待つのはウォールマリア奪還。巨人を駆逐し、壁の向こう側へいくにはまだまだ遠い道のり。まだまだ戦いは終わらない。
それでも、
「………今は、泣けばいい」
「ふっ………ぁあああっ……!!」
その後、泣きわめくアリスが眠るまで、俺はアリスを抱きしめていた。
「……これ、置いておく。目が覚めたら、読め」
眠ってしまった頃を見計らい、俺はベッド脇にそっと手紙をおく。
そして、
「………アリスを守ってくれたこと、感謝する。そして、兵士としての命を全うしたことに、最上の敬意を表する」
アリスの隣に並んだ5つのベッドの上に転がる、"人だったモノ"に向かって、俺は心臓に拳を押し付けた。