【進撃の巨人】人類最強と死にたがり少女【リヴァイ】
第23章 祈り
隔離された新兵たちの元へ赴く、その前夜。ナナバさんやミケさんたちは一足早くに立っていたので、明日は私の隊のみでの移動。
「兵長って、………」
そんな日に、私は今世紀1番の驚きを隠せないでいた。
ソファーで俯向く兵長、
その隣で爆笑するハンジさん。
紅茶を落とす私、
「……寝るんですね」
「あっははははは!!そりゃ寝るよ!」
兵長に見てもらう書類を持ってくると、眠った兵長がハンジさんに遊ばれている、という状態だった。
面白そうだったので私も微力ながら加勢した。
足を組み腕を組み、少しだけ綻んだ顔で眠る兵長。人は寝てる時が1番素直な顔になるというが、どうやら本当だったらしいなんて考えながら、私は兵長にそっとブランケットをかけた。
「…………」
別に見たことなかったわけじゃないが……それでも"そういう夜"を共に過ごした日だって、兵長の方が大概先に起きている。明るいところでこうも無防備な彼を見るのは初めてだった。
そして相当疲れているようで、どれだけつついても全く起きない。
「なんかいろいろ規格外すぎて、兵長が人間らしいことしてるだけで新鮮です。兵長トイレ行くのかな……」
「いつもクソクソ言ってるし、きっと行ってるよ」
尚私とハンジさんの会話にツッコミという概念は存在しないのだった。