【進撃の巨人】人類最強と死にたがり少女【リヴァイ】
第22章 ▼あいのかたち▼
「いつぞやの彼Tですね、……あのときはほんとすみません。……っ………」
ゆっくりと床に足を着き立ち上がろうとすると、腰に激し痛みが走る。
「ああまったくだ。あのときは本当にどうしてやろうかと思った」
視線はデスクの上に落としたまま、兵長はそう呟く。……思えば兵服じゃない兵長を見るのも久しぶりだ。私は痛む足腰をおさえ、ゆっくりと兵長の方へ歩み寄った。
「無理はすんなよ」
「無理をさせたのは誰ですか」
「煽ったのは誰だよ」
「えぇ……私が悪いんですか……」
全くそんな覚えはないが、本人にそう言われて仕舞えば仕方ないというものだった。
「まあまあ激しくヤッたからな、痛ぇならしばらく…………っ!?」
___ぎゅっ………
後ろからぎゅっと、兵長の首元に腕を回す。
「……しばらくしたら、また会えない日が続きますので。……充電ってヤツです」
今は羞恥心より、寂しいという感情が勝っていた。
兵長のペンを握る手が完全に止まっていたのでそろそろ怒られるか殴られるかかなと離れようとすると、ガッと腕を掴まれる。