【進撃の巨人】人類最強と死にたがり少女【リヴァイ】
第21章 生の呪い
「……な、面白くもねぇだろ。……そう気を落とすな」
うつむくアリスに、気を落とさせたかと、ソファーの隣に腰掛け頭を撫でてやると、
「……いいえ、嬉しいです。兵長のこと、ちょっとでも知れたから」
「……!!」
うっすらと涙を浮かべ笑うアリス。……これはまた、見たことのない表情だった。想像以上に煽られ、俺は息を飲む。
「私も兵長も地下育ち、地下にいい思い出がある人なんてめったにいません。思い出話なんてすれば暗くなることなんて目に見えてます。……でも、」
俺の手を取り、自らの頬に当てうっとりとした表情をするアリスに、目を奪われる。
「不思議ですね、こんなにも胸が満たされているのは、どうしてでしょうか」
トンっと、俺はアリスの肩を押す。
「わっ……、な、なにするんです………んっ……!?」
倒れたアリスに覆いかぶさり間伐を入れず唇を奪う。
「……俺は、お前を好きになってよかったと、思うよ」
過去なんて関係ねぇと思う。大事なのは今。だが、その全てを受け入れ愛そうとしてくれる彼女の姿勢が、表現しがたい感情だが多分、嬉しくてたまらなかった。
「……な、なんです、…急に………」
息を乱し紅潮した頬に、そっと触れる。
「……さあな、こっちの話だ。……それより初夜以降随分とご無沙汰だよな。……お前も怪我が治ったようだし、そろそろ二発目くらい、いいだろ?」
さっき以上に顔を赤らめる彼女を見下ろし、俺はジャケットを脱いだ。