【進撃の巨人】人類最強と死にたがり少女【リヴァイ】
第3章 優しさと苦痛
シアルさんのように、無償で親切をくれる人間がそう多いとも思えない。
あの人が特別だった、
私はそう思っていたのに。
「人の親切に理由なんか求めんじゃねぇよ。素直に受け取りゃあいいんだ」
わからない、わからない、
理由がない?
見返りもなく?
……混乱する。
「…………」
「まあ、ゆっくり理解していけばいい。そのうちお前にもわかる」
そう言ってポンと私の頭に手を置き、男湯の方へと去っていく兵長。
私には本当に、あの人がわからない。でも以前と違うのは、
「…………?」
あの人の言葉に興味が湧き、あの人を知りたいと思ってしまうことだった。