【進撃の巨人】人類最強と死にたがり少女【リヴァイ】
第19章 昇進と回帰
後日、ストヘス区より帰還したエルヴィン団長により、私を含め兵舎で待機していた重傷兵士たちに戦果が伝えられた。女型こと、アニ・レオンハートから情報を聞き出すことには失敗したこと。ストヘス区はエレンとアニ、巨人化した人間同士の戦いで壊滅状態になったこと。
……それでも、人類は敵の1人を捕らえ確かに、また一歩前進したこと。
「……私が分隊長、ですか?」
「そうだ、」
その日の昼過ぎ、エルヴィン団長が医務室に尋ねてきたかと思えばいきなりそう告げられ、困惑する。
「……班長通り越えて分隊長ですか。今回の作戦にも出ていない私がこのタイミングでいきなりそんな大出世しちゃって、兵団の士気に関わりませんかね」
「安心しろ、君の実力なら皆納得するだろう」
相変わらず読み取りにくい表情だ。私は布団を払いベッドの脇に足を下ろす。
「……まあ、命令なら従います」
分隊長か……。まさか私がシアル班長より上に立つ日がやってくるとは。あ、それにハンジさんと同僚になるじゃあないか。
……そんな出世をするまで生きているとも思わなかったな。
本当に生きていれば何が起こるやらわからない。