【進撃の巨人】人類最強と死にたがり少女【リヴァイ】
第1章 Prorogue
「てめぇのその口は飾りか?なんとか喋ったらどうなんだ」
俺と少女との出会いは、決してロマンチックなものなんかじゃなかった。牢の内側と外側。規則違反の部下と、それを折檻しに来た上官。それだけだった。
「…………」
手足を鎖で繋がれた少女のいる牢の入り口に立つ。薄暗いこの空間の中で、少女の灰色の長い髪と、青い青い瞳がこちらを見つめていたのをよく覚えている。
「っ……!!」
「俺も暇じゃねぇ、聞かれたことだけに答えろ、いいな」
「…………」
頭をつかんだ俺に一瞬嗚咽を漏らし目つきが鋭くなるも、すぐにうつむき小さく頷いた。
「何故、"エルヴィンを殺そうとした"」
罪状を言い放つと、少女はその深く青い瞳で俺を睨んだ。