【進撃の巨人】人類最強と死にたがり少女【リヴァイ】
第17章 待ち人
しばらく無言で抱き合っていると唐突に口を開く兵長。
「アリス、抱くぞ」
驚いたが、拒みはしない。
「……はい」
綺麗にしてほしい。
汚れた身体を上書きしてほしい。
「……兵長、」
そして、できることならこのままずっと、
「………?」
「……離さないで……」
消え入りそうな声でそう呟くと、兵長はどさりと私の上に乗る。
「頼まれたって離さねぇよ」
上着を脱ぎ、艶やかに笑う兵長。
「……怪我、痛かったら突き飛ばしてでも止めろよ。結構激しくやるつもりだ」
「は、初めては優しくしてくれるって、言ったじゃないですか……」
「状況が状況だ。お前の初めてを他の男にくれてやったことはまだ許してねぇしな」
私の服のボタンをプチプチと外されてゆき、全身の包帯があらわになってゆく。
「というか、私が兵長を突き飛ばせると思いますか?」
「はっ、そこはなんとかしろ」
処女を奪われ心も体も汚された。でも、
こんな形になってしまったけど、
好きな人との初夜がこうして迎えられることが、すごく嬉しかった。