【進撃の巨人】人類最強と死にたがり少女【リヴァイ】
第15章 ▼痛み▼
「これからお前は、こういったことを何度も経験する。お前は強い。だからこそ、死んでいく仲間を何度も弔うことになるだろう。俺と生きるなら、お前は何度も別れを経験することになるだろう。……割り切れとはいわねぇ」
「かまい、ません……。兵長の言う通り、ペトラさん達が守ってくれたこの命を決して無駄にはできません。……強く、なります。兵長の隣で生きられるよう……屍を踏み越えて行く強さを、手にしてみせます」
この手があなたに届くように、あなたの後ろを歩くだけでなく、隣を歩けるように。
「……ああ、それでこそ俺の女だ」
……人類最強、全くもってその通りだ。この人ほど強い人間がいるだろうか。
仲間の屍を幾ら積み重ねても、その死に意味を持たせるため戦うあなたのその姿に、
皆が憧れる。
「……いつかあの世で、みなさんに、"しあわせでした"って言えるくらい、そんな自由を掴んで見せます」
「ああ……、そんくらい、幸せにしてやる」
起きられない私に覆いかぶさり兵長はそっと、私の唇にキスを落とした。
「……壁外調査前にした約束だが、お前の怪我が治ったら、な」
「っ……は、はい……」