【進撃の巨人】人類最強と死にたがり少女【リヴァイ】
第12章 捕獲作戦と古城
「………なるほど、巨人の捕獲ですか」
「そうだ」
数十分後、すべての計画を読み終え兵長の机の上に書類を戻した。
「ひとつ疑問なのですが、この作戦への参加は5年前から調査兵団にいることが条件なのでは?」
私は今年で3年目のペーペーだというのに。
「シアルは5年以上前から兵団にいたからな。エルヴィンの信頼も厚かった。そのシアルが育てた少女……といえば信頼もできる。この作戦は慎重に行う必要があるが、人も足りていないのが実情だからな。使えるやつは使う、奴らしい考えだ」
「信頼に足る部下を壁外調査であっさり見殺しにする、自分に恨みを持つ人間を信頼が命の作戦に利用する……はぁ、相変わらず悪魔的な考えですね」
なかなかに無理のある作戦だとは思うが、うまくいけば大収穫。だが失敗すれば……。
博打だな。
「……団長はなかなかの博打打ちですね」
「あいつの考える策は全てそれだ。もう慣れた」
これも長年の付き合いというやつか。
「……ところでアリス、」
「はい?」
「夕食前は散々俺をいじってくれたようだが、覚悟はできているか?」
………やっべぇ、重要作戦のせいですっかり忘れてた……