第13章 Beginning of Hell
向かう場所は、総合病院。
さんの、待つ場所。
一目散に走る。それしかない。
なにが、和さん、だよ。
遅いっての。
もっと早く呼んでくれれば
いくらでも飛んで行ってあげたのに。
マネージャーの長話も、聞かなくて済んだのよ?
和さんって
なんで寝言なの。
目、開けて言えよ。
目を細めて、頬緩ませて
笑って、呼んでよ。
和さん・・・・・・て。
あんなに笑っていたじゃない。
どんなに辛くたって、貴女は笑ってた。
病気なんて、どうってことないって。
車椅子なんて、何ともないって。
こんなに、こんなに走ってるんだから
目を覚まして、待ってなさいよ
さん。