第10章 ママとパパ
「日記」
「え」
さっきまで否定していたものが
一気に消えていった。
「今日、さんの日記全部読んでから、帰ってください。私にわからなかったもの、貴方たちならわかるかもしれない」
文から、なんのことかわからないのも
多々あった。
昔の男の話とかかと思ってた。
でも実は、極最近のことで
ここにいる人が関わってるのかもしれない。
それに対してのさんの気持ち
この人たちに持ち帰って貰いたい。
もしかしたら、さんは
大野さんにキスされて
私とじゃなく、大野さんと幸せになっていたかもしれない。
もしかしたら、悠はこの世にいなかったかもしれない。
そう思うとも身体中から冷や汗が出た。
こんなに動揺する自分に笑えちゃいます。
でも、さんのことは
今の男の私が
知っておきたいことですから。
箱から出したいくつもの日記。
皆さんに渡して
熟読し始めた。