• テキストサイズ

空と陸の距離

第1章 心で生きてる


悠生をまた膝に乗せて
仏壇の横の箱をあけた。


取り出したのは、もう古くなった
リングノート。


私の好きな黄色の表紙に

特徴的な形の文字で書かれてる。




『生きていた証 ~私の大切な人たちへ~』






が書いていた日記。

なん十冊もある。
でも、の両親がくれたのは
俺ととが出会ってからの分。







それを悠生の前に持ってきて
悠生にも見せた。

漢字だらけで読めない悠生に言う。







「悠生も大きくなったし、読んであげましょうかね。これ」


すると泣き止んだ悠生。











「『5月3日 天気晴れ

和さんの帰り遅い!いつまで待たせる気ですか?

ゲームしてないで、さっさとお仕事終わらせろ(笑)

でも明日の検査来てくれる。

仕方ない。許してやるか┐('~`;)┌』



ふふっ」






何度も読んだけど、さん
可愛い字を書きますね。


それに、ほら、必ず私が出てくる。






「ママ・・・」
「そう。ママ」







私は、悠生に日記を読んであげながら


さんとの思い出を


一つひとつ思い返していた。





/ 124ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp