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空と陸の距離
第8章 泣かないで
よくわからないことを
話し出す和さん。
「どういうこと?」
「さん」
なんか、いきなり名前で呼ばれると
ちょっとドキドキする。
今までの「さん」
とは何か違う。
私を、吸い込もうとしてるみたい。
「涙、止めてあげます」
それから、和さんの顔が近づいて
咄嗟に片目を閉じると
そこに触れる和さんの唇
柔らかくて、暖かかった。
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