第3章 はじめまして
「骨折?」
聞くと、二宮和也は自分の
腕を見てから答えた。
「そう。レッスン中にやったもの」
「痛そう」
「貴女は?」
「え?」
「なんで下半身不随なの?」
正直、驚きを隠せなかった。
こんなに普通に聞いてくる人初めて。
今までは、友達とかに
すごい遠慮されながら聞かれた。
でも、どうせ変な同情ばっか。
ただ珍しいから聞くだけ。
そんな人ばっかだった。
こんなにしれっと聞く人今までいなかった。
驚いて黙っている私に
彼は言った。
「まあ言いたくないなら言わなくてもいいけど。ダイブ根に持ってるでしょ?その足」
片手でトントンと私の足を叩いた。
感じないけど、暖かい気がした。