第3章 はじめまして
「はい?」
いきなり変なことを聞いた人。
夕日からその人へと視線を替えて
見上げた。
「着いてきたわけ?」
「あの~意味がわからないんですけど」
「え?」
「握手?着いてきた?ストーカーじゃあるまいし!もしかして、からかってます?下半身不随の障害者だからって、心の中で笑ってます?」
最高の気分を味わいにきたのに
最低な人に会ってしまった。
言い出すと、昔から止まらない私は
その人が?な顔をしていると
わかっていながら付け加える。
「自分が少し顔がいいからって
芸能人みたいな自己主張やめてもらえません?」
それから、ふんっと前を向いた。
もう、気分が駄々下がり。
「ふ、ふふふ・・・ははは」
なぜか横から笑い声が聞こえた。
見れば、猫背の男が笑ってる。
なんなの?
「貴女、本当に知らないんですね俺のこと。まぁ悲しくないですけど・・・ふふっ」
「どういうこと?」
「携帯ある?」
「あるけど」
「じゃあ調べてごらんなさいよ『二宮和也』でね」
意味がわからず、とりあえず従ってみた。
携帯を開いて
『二宮和也』
検索すると、何十万件もヒットした。
びっくりしながらも画素を開くと
そこに映っていたのは
「これ!」
「わかった?」
まだ笑ってるこの男。