第14章 誰にでも

「本当に・・・私は」
「大丈夫。どんなでも、好きなんだから」
「和さん・・・」
「和さんは、嘘つかない！・・・ふふっ」



和さんに顔を向ければ、たちまち重なる二つの唇。
それから和さんは、私の肩に顔を埋める。
くすぐったい気もしたり、
否定してる気もしたり、

何がなんだか、わからない自分。

きっと、和さんが一番私の心をわかってる。
持ち主の私よりもうんと。


だから、和さん。





「逃げられないよ・・・もう」
「貴女もですよ」
「私は逃げられないよ？動かないもの」
「私も逃げられない。もう、貴女の虜」
「エロいな、和さん」
「ふふふ」





「エロい男は・・・大好きな人を、食べたくなーる」






それからまた、キスをする。
キスをする。
キスをする。



涙は乾いて、それは和さんの魔法。




神様




もう少しだけ、待っていてください。





まだ、ここにいたいんです。







大好きな人の側にいたい。










だから、もう少しだけ、ここに・・・・・・













和さんの側に・・・・・・。