第14章 寝苦しい夜
ふと、目が覚めた。
怖い夢を見ていたような
いや、それとも楽しい夢だったか
そんな不思議な感覚にとらわれスマホに目を通すと
時刻は午前2時過ぎをさしていた
丑三つ時と呼ばれる時間に目が覚めてしまったことに
少々恐ろしさを覚えながら兄者はまた布団にもぐった
お化けが怖いなんて子供でもあるまいし
またすぐに夢の中に戻るだろうなんて考えていたが
なんだか寝苦しい
しょうがないと部屋の明かりをつける
こういう時は決まって
また眠くなるまで本を読む
買ったまま、まだ手を付けていない自動車雑誌を手に取り
椅子に腰かけようとした瞬間
ガタッと何かが動く音がした。
方向からして1階のリビングだ。
おおかた、おついちが眠気覚ましのコーヒーでも
淹れているのだろうと思考が回ったが
すぐに違和感を覚えた