第9章 BAD FEERING
「嫌な予感が当たるなんてね……」
苦虫を嚙み潰したような顔で
おついちが兄者に書類を手渡す
書類には男の顔写真と規則的に並べられた数字
真ん中には【Confidential】と書かれたスタンプが押されていた
「換字式暗号かよ。めんどくせぇ…で?解けたんだろ?」
回答をよこせと言わんばかりに兄者が手を差し出す
「少しは自分で解いてみなさいよ……はい」
しぶしぶとおついちが兄者に紙を手渡す
「最初からそれ渡してくれよ」
《コードネーム:9901》
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《配偶者:あり》
「子あり……ね」
「子供の名前は書かれていないからちゃんだとは断言できないけど……」
「いや、充分だ。ナイスおっつん。」
兄者がぐっと親指を立てる
「で?兄者くんのほうは?なんかわかったの?」
「あぁ。今回のこととあの事件。犯人は違うだろうな」
ほぼ弟者が突っ切って皆殺しにしてしまったせいで
黒幕がわからずじまいであったが
メロやんやその他情報屋から集めたピースで
何とかパズルを完成させたらしい
「今回のことはただの逆恨みだ。俺らに仕事奪われた奴らのな」
「うーん……調査が難航するねぇ……」
「とりあえず、ここまでわかったんならいいじゃねぇかたち迎えに行くぞ」
「はぁーい」
すっきりしないまま
兄者とおついちは再び病院へと向かった