第6章 不覚
次の日には家具が届いて
私の部屋ができた。
弟者さんは
「ちゃんと一緒に寝れないのがさみしい」
と言っていた
その日の夕方
「急に仕事の依頼が来た」
と兄者さんが深刻そうな顔でおついちさんに言う
「え……それ二人だと無理な案件?」
「いけなくもないが…だいぶしんどい」
「えぇ…ちゃんどうする……?」
小声で話していたがしっかりと聞こえてしまった
「あ、あの私なら大丈夫です。お仕事頑張ってください」
と言ってはみたものの正直少し不安ではあった
兄者とおついちは顔を見合わせた後
「…あいつに頼んでみるか」
「……しょうがない。緊急事態だしねぇ」
には誰の話をしているのかがさっぱりわからなかった