第4章 喧嘩するほど
「つーかーれーたー!!」
弟者が大きな荷物を玄関先に置きながら
倒れこんだ
その後ろから
「荷物持ちご苦労だった。我が弟よ」
を抱きかかえた兄者がどや顔で言う
「あんたも……少しは手伝いなさいよ…!」
ぜーぜーと息を切らしたおついちが兄者をにらんだ
「俺には、を安全に運ぶという義務がある!」
などと言い訳をする兄者に
「あ、あの……兄者さん。」
とは困惑した顔で兄者に声をかけた
「私も車から荷物を出すの手伝います。」
兄者は少し不服そうな顔をしていたが
おとなしく彼女を地面に下した
荷下ろしが終わり、ひと段落つくと
兄者が
「。今日買った服早速着てみたらどうだ?」
と紙袋をに渡した
彼女は嬉しそうにそれを受け取り
「弟者さんの部屋で着替えてきます!」
といいながら2階へ上がっていった
そんなとは打って変わって
ソファでは弟者とおついちがぐったりしている
「さっすがに1日中歩きまわるのはしんどいわ……」
弟者がおついちの肩にポンっと手を置き
「……おついちさんももう歳だからねぇ」
と、言い放った
……それは言ってはいけない気がする
と兄者は思ったが、あえて何も言わなかった
「おう。喧嘩売ってんのか?買うぞ」
まさに、一触即発である。
「お前ら喧嘩する元気あるんなら庭で模擬戦でもして来いよ」
と何気なしに兄者が言う
「いいね。それ。弟者くん表出ろや」
「え?おついちさん俺に勝てるとでも思ってるの?」
「ほぉん?ぎったぎたに泣かしてやるよ」
ギャーギャー言い争いながら二人が庭へ向かう
「……何となく言っただけなんだけどなぁ…」
といいながら兄者はコーヒーをすすった