第2章 1STMission
弟者さんの部屋に入ると、数刻前と変わらず
ベットの中ですやすやと寝息をたてていた
「弟者さーん。起きてください!」
声をかけるが反応がない
体をゆするが起きる気配がない
まずい、このままでは本当に叩き起こすしか手段がないと
思ったは先ほどよりも強い力で弟者の体をゆする
「おーとーじゃーさーん」
出会って2日目、しかも命の恩人にこんな扱いをしていいのかと
罪悪感にさいなまれながら懸命に体をゆすった
すると
「んー……おついちさん…もうちょっと寝かせて……」
兄者と全く同じことを言っているのがおかしくて
ついクスクスと笑ってしまった。
笑い声に目が覚めたのか弟者がを見た。
「あ、起きましたか?」
「あれ?ちゃん…?」
「おはようございます。弟者さん。おついちさんが下で朝ご飯を作って待ってますよ。」
「うん……」
眠気眼で起き上がり、下へ向かう弟者の後ろをついていく
リビングにつくと、おついちさんが唖然とした顔で
「ちゃん…どんな魔法を使ったの……?」
「え?」
「この兄弟をわずか10分程度で、しかも超機嫌よく起こすなんて……」
普段はおついちさんが起こしにいってもなかなか起きず
しかも寝起きは最高に機嫌が悪いらしい
驚かせないために、起こしてもらおうと思ったと
言っていた。
その後
「よし。今日からちゃんは兄弟を起こす係だ」
と早速毎朝の私の仕事が決まった。