第6章 落ちる[沖田side]
それは夏の暑い日のことだった
珍しく目覚ましが鳴る前に目を覚ました俺はゆっくりと起き上がり外を見つめた
かんかん照りの太陽と蝉の鳴き声が響く
「あっちィ…」
一体何度あるんでィ今日は。
せっかくの非番だってのに、
「これじゃあ2度寝も出来ねーじゃねぇか」
「しなくていい」
独り言を呟きながら再び横になった俺の頭上に朝から見たくない者の顔が映った
「わざわざ休みの日に起こしに来るなんざ精が出ますねィ土方さん…ウゼェ」
「聞こえてんぞ総悟」
そう言って刀に手をかける土方さんを横目に俺はもう一度布団を深くまで被った
「非番の日くらい2度寝したっていいじゃないですかィ」
「アホか。お前には2度寝なんてしてる暇あるわけねーだろ、溜まった書類の山をさっさと片付けろ」
げ。そういえばんなのもあったっけ…面倒臭ェ。
「適当に大石あたりにやらせてくだせェ…
あいつ今日仕事だし、ついででさァ。
どうせまだ寝てるだろうけど」
「だったらこの書類も踏まえてお前がアイツを起こして来い」
…まじでか。
「…2度寝してからでいいですかィ」
「減給すっぞコラァ」
あーまじ死んでくれよ土方コノヤロー。