第18章 約束は早くしたもん勝ち
それから少し日の傾いた道を銀さんと2人して歩いた
『…ねぇ銀さん…お説教って私が銀さんのことSだから気をつけろって言ったからだけじゃないよね』
「……お前、俺に何か言うことあんじゃねーの?」
『…え、な、ないよ?』
そう言って目を逸らすと銀さんに両頬を左右に思いっ切り引っ張られた
『いだだだっ!痛い痛いッ!!』
「嘘つくんじゃねーよ!何だその髪は!イメチェンかコノヤロー!」
私の頬から手を離し、銀さんは溜息をついた
「それにな、ゴリラからとっくに事情は聞いてんだよ」
『こ、近藤さんに?』
「お前…ウチ(大石家)に帰ったんだって?」
私は銀さんの言葉に目を見開いた
『あ…』
「何で俺に言わなかったんだよ…」
『…ごめんなさい。でも私も突然のことだったから何が何だか…頭が混乱してて。…それに誰にも迷惑かけたくなかったから…』
「迷惑じゃねェって言っただろうがっ!」
そう言って私の胸倉を掴む銀さんの目はいつもより真剣で…だけどどこか寂しそうだった
「なぁ結衣…もっと俺を頼れよ。お前の家のことも…知ってて何もしてやれねェなんて情けねェだろうが」
『銀さん…心配かけてごめんなさい。…あっでもね、沖田隊長も一緒だったから私大丈夫だったよ』
「…大丈夫なんかじゃねェよ」
そう言って銀さんは私の両手を握り首筋に顔を近づける
『…ぎ、銀さ…?』
「…」