第15章 たまには素直になるのも大事【帰省編③】
「…それに平河だってきっとそうするだろィ?」
『ッでも!でも沖田隊長と平河隊長は違うじゃないですか…』
貴方が彼の代わりに何もかも背負う必要なんてない…。
「…わかってらァ。けど困ったことに半分以上はもうテメェの意志なんでィ」
そう言って私の頭に手を乗せ困ったように笑う彼に胸が締め付けられる
『…私は…沖田隊長には傷ついて欲しくないんです』
「…。」
本当は気づいていたのかもしれない。
「それでも…俺はこれ以上仲間を失うのは御免なんでィ…」
私の頭を撫でるその不器用な優しい手も
「お前には人としてそれだけ護る価値があるんでさァ」
いつも温かい気持ちにさせられるその言葉も
全部、私にはなくてはならないものだったということに。
「…まぁでも…さっきのはなかなかカッコ良かっただろィ?」
この人を護りたい。
『…少しだけ』
- 忘れるな、お前はきっと強くなれる…-
- いつか…護りたいと思った者を…必ず護り抜くんだ -
平河隊長…私、護りたい人が出来ました。
必ず護ってみせます。
今度こそ、私のこの手で。