第2章 昔話は簡潔に
『待っ!!!』
ガバッと起き上がるといつもの見慣れた部屋が 視界いっぱいに広がった
『…朝、か』
この夢を見るのはもう何回目だろうか。
今更あの日のことを後悔したって仕方がないのに、もうずっと彼の顔が頭から離れない
『とりあえず、着替えよう…』
布団から出て隊服に着替えようとしたその時
バンッ
「オイメス豚ァ~いつまで寝てんでィ…」
『…え。』
突然部屋の襖を開けた沖田隊長とばっちりと目が合った
「…」
あれ、ちょっとこれやばくない!?
今の私の格好は非常にまずいものだった
『あ…あの』
「…色気のねぇ下着だな」
ぬあああああああ…!!!
『ななな何なんですか!
ノックしてから開けてくださいよ!変態っ!』
そう言って沖田隊長にその辺にあった物を投げ付けた
「ッ痛ってぇなァ、こちとらわざわざテメェを起こしに来てやったってーのに…もう少し感謝しやがれ」
『感謝ってなん…』
ちょっと待って。
今起こしに来たって言った?
てことは…
『あの…今何時でしょうか』
沖田隊長はそっと畳に転がる私の目覚まし時計を拾ってこちらに向けた
10:20
「常習犯」
『はぁーーッ!!!!?』
相変わらず朝はこんな感じ