第8章 No.8
私は気づいたら、家を飛び出していた。
あんな態度をとってしまった私がそもそもいけない。
絶対にそう。
私は箱学の男子寮に向かって全力疾走していた。
こんなことしたことないのに、
気づいたら走ってた。
とにかく新開に会って謝りたい、
その一心だった。
もう外は暗くなっていたから、
突然家を飛び出した私にお母さんはすごくびっくりしていたけど、
それどころではなかった。
(はぁ…はぁ…)
運動部の私じゃないから、凄く疲れた…。
男子寮まであと少し…。
その前に、うさ吉のとこに寄ってみようと思った。
「あれ…。」
うさ吉の前に箱学のジャージを着てる、
赤茶色の髪の毛の人がいた。
新開「あれ…。ちゃん…。こんな時間に何してーーー」
「ごめん!!!!今日は本当にごめんね!!!!」
新開の話の途中を遮って私は叫んだ。
そうしないと、謝るタイミングを見失うと思って。
「ごめんね、私本当に失礼なことしちゃって…し、新開のことが嫌いになったとか、そうじゃないの…ただ…。」
新開「うん。」
「た、ただ…新開が優しすぎて、かっこよすぎて、眩しくて…耐えられなかった…。」
何恥ずかしいこと言っているんだ私。
恋愛に積極的でもなんでもなかったのに、
こんな風に言えるなんて、私、どうしちゃったんだろう。
新開「そうか。」
「ごめん、引いたよね…。私男の人に優しくしてもらうのとか、デートとか全部初めてで…。」
新開「そうか…。」
新開はうつむいたまま、
なんだかショックを受けてそうな感じ。
そりゃそうだ。
モテモテの新開はいろんな女の子と経験あるはず。
私みたいなビビりで、経験の浅い子なんて嫌だよね…。
新開「よかったーーーーーーーーーー!」
「…へ?」
新開「いやー!よかったー!俺、本当にちゃんに嫌われたかと思って、凄い悩んでたんだ!」
「あ、いや」
新開「俺はこのままでいいんだよな?」
「う、うん…私が頑張って受け止める。」
新開「そういうこと、スラッと言われると…たまらないよ。」
「え?」