第6章 No.6
次の週の図書委員の当番、私は図書館へと駆け足で向かった。
(今日は新開にうさぎカフェの話をしよう…。)
そう心に決めて、図書館へと向かった。
廊下にある鏡で自分の髪型とメイクの確認をする。髪型と言っても…内巻きにしているだけだし、メイクと言ってもとても薄いけど…。けど、それでも新開の前では完璧でいたいから。
・・・って、何考えてるの。
早く図書館へ行こう。
図書館の鍵を開けようとしたら、既に鍵は開いていた。
「?」
ーガラガラッ
新開「あ、お疲れちゃん。」
「あれ、先に行ってて、ってさっき教室で…。」
新開「そう、ちゃんを驚かせようと思って、全力で走ったんだ!」
「ダメじゃん廊下走ったら。笑」
新開「そうだな。笑」
こんなおちゃめな面もあるのね。また新しい一面を発見したよ、新開隼人の。
お互い顔を見合わせて、声に出して笑った。
「やられたわ。笑」
新開「風紀委員にすごく怒られたよ。笑」
今でも信じられない。新開とこんなに仲良く話せてることに。私はすごくびっくりしてる。
あんなに遠い存在の人だったのに。
あ、そうだ、誘わなきゃ…。
「新開、話変わるんだけどさ、箱根に新しいカフェできて…。」
新開「おっと、ちゃん、もしかしてココのことかい?」
そう言って新開は自分のポケットからうさぎカフェのビラを出した。
「え、そう…これ!」
新開「こないだ駅前でもらってさ、ちゃんと行きたいな、って、思ってたところ。」
「…本当に…?」
新開「ああ、もちろんだ。ちゃん以外行く人いないしなー。笑」
「やったー!!!いくいくいく!!」
私は両手を上げて喜んだ。
こんなこと私に起こってもいいのかな?
新開とカフェに行けるなんて。
「あ、けど大会前で忙しくない…。」
新開「オフが一日だけあるんだ。そこで行こうか。」
「ありがとー!新開ー!」
新開「俺こそありがとうだよ!」
あぁ、その笑顔です。反則なんです。
あなたに見つめられるたびに、頭がおかしくなりそうで、こんなに幸せな気持ちでいてもいいのかな、って心の底から思うんです。
幸せすぎて、この幸せが終わってしまったらどうしよう、って怖くなる時もあるんです。
夢ならば覚めないで…。