第5章 No.5
私は校門へ向かって歩いてた。
けどふと、うさ吉に挨拶してからいこう、
と思ってうさ吉の小屋へと向かった。
うさ吉の小屋は学校の裏にあり、
わりかし自転車競技部の部室から、近い。
東堂「はい、残り10秒ー!」
という尽八のでかい声が聞こえる。
荒北「もっとケイデンス上げろォ!一年坊!!!!」
あの、荒北っていう人はとても怖そう。いつも思う。
自転車部の掛け声を聞きながら、
うさ吉の小屋へ進んでいった。
「お、いたいた。」
うさ吉は私を認識しているのかな?
私の顔をみた瞬間小屋を駆け回ったり、止まったり、を繰り返していた。
「うさ吉ー、出してあげるね。」
そう言って私はうさ吉を小屋から出し、
ひざの上に乗せた。
カバンの中から、食べきれなかったパンをちぎって与えた。
むしゃむしゃとおいしそうに食べるうさ吉をみて、
私はおもわず笑顔になってしまった。
「おりこうだね、うさ吉。」
うさ吉を撫でてあげると、
気持ちよさそうな顔をした。
「失礼ですが、どちら様でしょうか。」
背後から突然話しかけられて、
思わず、ビクつく。
金髪に眉毛太い人…だ…。
「あ、すみません、新開くんのクラスメイトで…。」
表情は全く変わらない、金髪くんは
まっすぐ私のことをみていた。
福富「そうか。それはすまなかった。そのウサギの世話をしてくれているのか。」
「そ、そうです。」
同い年って分かっているのに、迫力が凄すぎて思わず敬語になってしまう。
新開「どーしたの寿一そんなとこに突っ立って…ってあ、ちゃん!」
新開も登場したこのシーンに私はとりあえず困って、
固まって、うさ吉を抱きしめたままだった。
新開は私に近づいてきて、私の前でしゃがんだ。
新開「よかったな、うさ吉。」
うさ吉に向ける新開の顔が優しくて、
かっこよくて、私まで恥ずかしくなってしまった。
新開「ちゃんもありがとう、うさ吉のお世話してくれて。」
お互いしゃがんでる状態で、
うさ吉に視線を向けていた新開はそのまま私に視線を向け、頭をポンポンと軽く撫でてくれた。
「あ、いや、全然いいよっ…////」
恥ずかしくてうさ吉で顔を隠す、私。
何この人。
全体的王子感…!えぐっ!
福富「新開、練習戻るぞ。」
新開「じゃ、またあとで!」
かっこいい…