第23章 14 18話目
あれから一週間
皆忙しくてお世話もできず
俺もバイトに通ったが
やはりあの視線は消えず
一度だけ振り返ったことがあったのだが
誰かが俺を見ていたような感じはしなかった
そんなある金曜日
その日はバイトの品出しに時間がかかり
少し遅目の帰宅だった
この時間は電車内が満員で
ドア際に立ちすぐ降りれるようにした
しかしいつもどうり視線を感じると思うと
下半身に違和感を覚えた
後ろのおじさんが俺のお尻をもんでる
男の尻なんてもんで何がいいのか…
自分が抵抗して痴漢だなんて言われるのも嫌だし
すぐ降りるから何もしなかった
すると男の手は前の方にまわり
俺のアソコを触っている
桜『おじさん、気持ち悪いです』
肘で軽く突きそういった
しかし返事はなくさらに強く
グリグリと刺激された
すぐに扉が開き家まで久しぶりに全力疾走した
正直めっちゃ怖かったし気持ち悪かった
家のドアを開けた頃には俺の目からは
涙が流れていた
ドアの先にはまふくんとそらるさんがいて
俺は迎えてくれたまふに抱きつき号泣していた
ま「どうしたの!なんで泣いてるの…」
そ「後で詳しく教えてな」
そらるさんは俺の頭をなでた
談話室までつきカバンをおろし
上着を脱ぐのを手伝ってもらった
二人は俺が泣き止むのを待っていてくれた
桜『もう、だいじょうぶ、です、』
落ち着いた頃に出来事を話した
そ「そうか怖かったな」
ま「頑張ったね怖かったよね」
二人の温かい言葉が嬉しくて優しくて
俺はまた泣いてしまった
まふくんは俺を抱きしめて
そらるさんは背中をなでてくれた
二人の体温は怖くも気持ち悪くもなく
ただただ優しくて暖かかった
その後みんなが帰宅して晩御飯の最中に
俺のバイトの話になって
桜『俺以外にこんな被害出したくないので
特定して通報します』
天「でもまたやられるんだよ?
こんどはもっと酷いかもよ?」
桜『大丈夫です一人でなんとかします』
そ「一人では行かせられないな
俺がついてく」
作戦は来週の月曜日今日と同じ時間
そらるさんは俺のバイトが終わる頃に
コンビニに来て電車までは離れて歩くことになった
もしまた触られたらそらるさんにそいつの特徴を告げ
そらるさんが捕まえるというもの