第6章 三角関係 ~陵vs長谷川~
『なあ、陵…』
『ん?』
『なんで俺までこんなことしなくちゃいけないんだよ!!』
『おい、バカ!声でけーよ!!バレたらどうすんだ!!』
俺たちは今…
理沙たちを尾行している。
やっぱり心配だからな…
『俺帰りたいんだけど…』
拓真がべそをかく。
『協力するって言ったよな?』
ポンッと拓真の肩に手を置く。
『……はい』
だるそうな顔をしてシブシブ返事。
拓真がいれば見つかったときに“二人で遊んでた”て、言えるから。
理沙たちは今ゲーセンに来ている。
アイツと手を繋いで。
クソ…あそこは俺のポジションだろ!!
『長谷川、手ェ早そうだよな…』
タメ息をつきながら呟く拓真。
『だから尾行してんだよっ』
長谷川ぁ…
理沙に手を出したら
殺す。