第14章 魅惑、誘惑?
長谷川が窓の外を見て手を振った。
その先には川上。
川上もこちらに気付いて手を振った。
「かっわいいな~桜ちゃん♥この前メアド聞いたら教えてくれたんだー
桜ちゃん、うちのクラスでも結構人気なんだよ?特に男子から。男はほんと単純な生き物だよねーw」
ベラベラ話す長谷川。
…ふーん、ほんと単純だな、男は。
俺も男だけど。
「でもね…
なんか、裏がある気がするんだよねー…」
長谷川は少し目を伏せて呟いた。
「?」
裏?川上に?
「…なんで?」
「さあ?」
ニコッと笑う長谷川
さあ、って…
「あ、そういえば陵くん購買はいいの?」
「やばっそうだった!」
再び購買に向かって走った。
~購買~
「えーと…その、ごめんね?陵くん。立ち話しすぎたよ」
「……」
購買は…売り切れていた。
「お前のパンよこせ」
「全部食べちゃった☆」
イラッ
「もういい…」
「ほんとごめんね!今度なんか奢るからーー‼‼」
後ろで叫ぶ長谷川を無視してフラフラと理沙のいる屋上で向かった。