第1章 あこがれ。
しばらく南ちゃんと話していると、何やら廊下が騒がしくなってきた。
不思議に思い、廊下に出てみると、一瞬でわかってしまうほどカッコいい男子生徒が、何十人もの女子生徒に囲まれていた。
「南ちゃん。あの人、カッコいいね。何て言う名前だろ?」
「杏奈知らないのっ!?!?今若者の間で大人気カリスマモデルの黄瀬涼太君だよっ!!!」
「へぇー…モデルかぁ…。……ってモデルッッッ!?!?!?」
「杏奈驚きすぎよ。でも、今時涼太君を知らない子がいるなんて逆に驚きだよ。」
「あはは(笑)私芸能関係にはちょっと疎くてさ。でもなんでそんな有名な人がこの学校に来てるの?」
「それはうちの学校はバスケが強いことで有名だからよ。」
「それは知ってるけど…黄瀬君ってバスケ上手なの?」
ここ、海常高校がバスケが有名なのは高校説明会で聞いたので知っている。
バスケはしたことないが、バスケを見ることが好きな私は密かにバスケ部マネージャーを希望している。